
まず高血圧と診断すると、治療に入る前に、リスク第一層、リスク第二層、リスク第三層、そして高血圧の度合いをⅠ高血圧、Ⅱ高血圧、Ⅲ高血圧に分類します。

高血圧 3つのリスク群 |
Ⅰ高血圧 140~159 90~99 |
Ⅱ高血圧 160~179 100~109 |
Ⅲ高血圧 180以上 110以上 |
リスク第一層 | 低リスク | 中等リスク | 高リスク |
リスク第二層 | 中等リスク | 高リスク | 高リスク |
リスク第三層 | 高リスク | 高リスク | 高リスク |
高血圧治療ガイドライン2014より
リスク第一層・・・危険因子が他にない
リスク第二層・・・糖尿病以外の1~2個の危険因子、3つのメタボ項目
リスク第三層・・・糖尿病、慢性腎臓病、臓器障害or心血管病のいずれか、4つのメタボ項目がある、3個以上の危険因子がある
そして一覧表から、低リスク、中等リスク、高リスクと3つに分類され、高血圧治療の基本と進め方が、それぞれ決まっていきます。
危険因子とは?高齢(65歳以上)、糖尿病、脂質異常症、尿微量アルブミン排泄、慢性腎臓病、肥満、メタボリックシンドローム、若年(50歳未満)発症の心血管病の家族歴、喫煙
メタボリックシンドロームとは?ウエスト(男性85cm以上 女性90cm以上)、高血圧、高血糖、脂質異常症の4項目

高血圧治療の基本と進め方

食生活や運動などの基本的な生活習慣の指導が行われ3か月ほど様子を見ます。
改善せずに140/90mmHg以上のままなら、降圧剤治療が検討されます。

低リスクの方と同じく、生活習慣の指導が行われ1か月間様子を見ます。
そして140/90未満になるかどうかで薬での治療が検討されます。

高リスクの方は、即降圧剤治療へ入る事が多いです。
もちろん同時に、生活習慣の見直しなども指導されます。
低リスクの方、中等リスクの方、高リスクの方とも期間に差はあるものの、140/90未満にならない場合、降圧剤治療を始めていくのが基本となっています。
ただ降圧剤の処方開始時期に関しては、担当医師によってかなり差があると思いますので、よくお話合いをされてから決めた方が良いでしょう。
私の個人的な見解
140~149/90~99ぐらいの方なら、降圧剤治療へ移る前に、血圧を下げる食べ物や飲み物などで6か月ぐらい様子を見るのが良いと思っています。
もちろん、血圧が160/100以上の方などは、様子見などはなく、即、降圧剤治療という方が良いかもしれませんが、血圧10mmHgほど高いぐらいでしたら、食べ物、運動などで下げることが可能な場合もあります。
もちろんこれは、私の見解ですので、担当医とお話して頂いて、最良の方法を選択して頂くのが一番です。